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Column2025.07.05
KYOTOVEGAN COLUMN
2025.07.05

【KYOTOVEGANメンバーズ】和菓子原材料の老舗・美濃与が挑む「大豆出汁」から始まる新たな未来
KYOTOVEGAN COLUMN

KYOTOVEGAN COLUMNとは

京都のプラントベースの食や体験にまつわるお話を中心に、レストラン情報やさまざまな取り組み、商品・サービスなどをご紹介。

本コンテンツでは、2050京創ミーティングに紐づくプロジェクト「菜食対応のメニューを提供する店舗の見える化」のプロジェクトオーナーである『KYOTOVEGAN』のウェブサイトに掲載されているコラムから、選りすぐりの内容をお届けします。

※本記事は過去に公開されたコラムをもとに再編集しています。表現や状況に時差がある場合がありますが、ご了承ください。

京都・桂。ここで、約120年以上にわたり和菓子の原材料を扱ってきた老舗企業「美濃与」。創業以来、和菓子の伝統を支えてきた美濃与が、なぜ今、大豆出汁という新たな商品を開発するに至ったのか。その背景には、4代目社長の長瀬文彦さんの熱い想いと、変化の時代を見据える確かな眼差しがありました。

今回はKYOTOVEGANメンバーズでもある美濃与の代表取締役社長である長瀬さんに、同社がなぜ「大豆出し」や「大豆コーヒー」といった新たな商品に取り組むのか、そしてその先に見据える社会や和菓子業界の未来についてお話しをお伺いしました。

和菓子市場を超えた大豆の新たな可能性への挑戦

2019年には大豆製品専用の伏見工場を新設し、焙煎・粉砕までを一貫して行える体制を整え、より一層高品質なきな粉の製造に取り組んでいます。長きにわたり、京菓子の繊細な味わいを支え続けてきた美濃与にとって、大豆はまさに原点であり、揺るぎない存在なのです。

そんな美濃与が、近年、和菓子の枠を超えた新たな大豆製品の開発に力を入れています。その一つが、今回注目する「大豆出汁」です。京菓子原材料の専門店が、なぜ出汁という全く異なる分野に挑戦することになったのでしょうか。

「きな粉がこんなに美味しいなら、コーヒーにもできるんじゃない?」–同社研究室の何気ない一言から生まれたのが、美濃与の『大豆コーヒー』。きな粉の可能性を信じて試行錯誤を重ねる中で、次なる挑戦として生まれたのが『大豆出汁』でした。「きな粉も大豆コーヒーもそうですが、”焙煎”というプロセスで素材が変わる。それを活かして、今度は”お出汁”を作ってみようと思ったんです。実は、精進料理では昔から出汁を豆から取っていたりしていて、珍しいものではないんですよ」

一方で、商品開発にあたっては、ただ美味しいだけでは意味がないとも言います。「昆布や鰹節など、これまで当たり前だった出汁素材が環境変化で手に入りづらくなってきている。だからこそ、大豆という素材が、未来の食文化を支えるかもしれないという期待も込めています」

「食のあり方が多様化する中で、おいしさだけでなく、健康というキーワードも重要になっています。大豆は栄養価も高く、そのポテンシャルは計り知れません」。

「ヴィーガン」は気付きの入り口:和菓子以外の市場への挑戦

新たな挑戦への後押しとなったのは、ヴィーガンという考え方との出会いでした。様々な業界の人々と繋がる中で、世界のヴィーガン人口の増加や、環境意識の高まりといった社会の変化を肌で感じたことが、長瀬さんの視野を大きく広げました。

当初は、ビジネスとしてヴィーガン市場に参入するというより、そのエッセンスを学びたいという気持ちが強かったと言います。「色々なヴィーガンのお店を巡るツアーに参加する中で、そこで出会った方々の熱意や、その活況ぶりに驚きました。それまで、ヴィーガンに対して強い思想的イメージのみを持っていたのですが、実際は多くの方がそれぞれの価値観を持って共存している。和菓子も、もっと広い視野で捉えることができるのではないかと感じたんです」。

長年培ってきた大豆に関する知識と技術を活かし、和菓子以外の市場にも挑戦することで、新たな可能性を切り拓こうとした始まりでした。



コラムの続きはKYOTOVEGANのウェブサイトから。
美濃与が挑む「大豆出汁」開発の背景には、素材へのこだわりと未来へのまなざしへと続きます。ぜひ最後までご覧ください。

Profile
合同会社KYOTOVEGAN
ヴィーガンコンテンツの開発導入支援、店舗紹介

数ある選択肢からヴィーガンを選ぶことも認め合えて、
ライフスタイルの多様性が肯定される世界を京都から実現することを目指し、
ヴィーガンを通してどんな人も肯定される社会を考え、創り続けることで
世界で最も寛容な“京都発のヴィーガンカルチャー”を育てます。
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