News & Topics2023.03.07
d design travel WORKSHOP KYOTO
2023.03.07
d design travel WORKSHOP KYOTO
1.寒天を使った「煉(ねり)羊羹」発祥の家系を受け継ぐ老舗。
茶屋の並ぶ城下町だからこそ発見できた食材である、寒天を混ぜた羊羹を作り続ける。
2.電気鉄道が日本で最初に走った伏見「京橋」に佇む店。
大阪と京都を結ぶ交通の要衝。時代を超えて、近くの人も遠くの人も楽しませてきた。
3.老舗の歴史と技術を持ちつつ、新しいことにも取り組む精神。
SNSの活用や、豊富な商品展開、丁寧な接客。あらゆる人に楽しんでもらい、食文化を繋げている。
羊羹の文化を次の世代へ
河港の面影を残す街角で、趣のある看板を掲げているのが「伏見駿河屋」だ。緊張して入ると、11代目社長の山本高宏さんが気さくに話しかけてくれた。1781(天明元)年。伏見「京橋」で、各諸大名の乗船待合所として開業し、船を乗り継ぐ人々に和菓子を販売したのが始まり。羊羹は、近くで偶然に発見された寒天を用いることで砂糖の含有量が増え、日持ちが良くなったことから、茶会の引菓子や京土産として重宝されてきた。山本さんは「老舗だからと敷居を高く感じず、気軽に味わってほしい」と話す。テープを使わずシンプルに包装する工夫で、玉手箱を開けるようなワクワク感があり、捨てる時も分別が楽だ。受け継いだ製法や包装を守り続け、羊羹のねっとりとした甘みが、世代を超えて人々を楽しませている。(大薗 絵/コンサル広報)
京都府京都市伏見区下油掛町174
075-611-0020
10~18時
火曜休
中書島駅より徒歩で約7分