News & Topics2023.03.07
d design travel WORKSHOP KYOTO
2023.03.07
d design travel WORKSHOP KYOTO
1. 1912年創業の出汁専門店が営む、昆布料理と日本酒の店。
昆布や出汁を使った料理に合わせ、「月桂冠」や「北川本家」「招徳酒造」など伏見の酒が味わえる。
2. 家庭で出汁を取ることが減った今、新たな昆布の楽しみ方を提案する店。
昆布の旨味を感じる創作料理に加え、出汁ガラ昆布までも捨てずに活用したメニュー。
3. 伏見に根づき、地域内外の人々と交流する開かれた場所。
暖簾は店の馴染みだった染色史家、故・吉岡幸雄の工房「染司よしおか」のもの。
陶芸家や料理人などが集い、この場所を拠点に繋がりが生まれる。
水の町・伏見で新たな出汁文化を
伏見は良質な地下水に恵まれ、約20もの蔵元がある酒どころ。店主の北澤雅彦さんは、実家の昆布小売店を継いだ際、家庭での出汁文化の変化に危機感を抱いた。昆布や出汁の魅力を伝えるため、向かいの酒屋と月1度の角打ちイベントを始め、2017年に飲食スペースをオープン。昆布と他の食材の意外な組み合わせに感動する「豚肉の昆布巻てんぷら」や、出汁ガラ昆布を揚げた「おこぶチップス」など、昆布のさまざまな味わい方を提案。席に着き、突き出しの出汁を一口飲めば、ふっと心身がゆるむ。丁寧にとられた出汁の美味しさを舌が思い出す。近隣は酒蔵や小さな飲み屋が多く、地元の息づかいも感じる場所。伏見の町歩きをしながら訪れたい。(名方千恵/教材編集者)
京都府京都市伏見区南新地4-52
075-601-4528
(飲食部門)火~金曜 18時~22時、土・日曜・祝日 12時~22時
(物販)10時~19時
月曜休
京阪中書島駅より徒歩で約2分
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