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Column2026.01.30
プロジェクト実証レポート
2026.01.30

<インタビュー>四条通をサステナブルのシンボルへプロジェクト
プロジェクト実証レポート

ライフスタイル転換のための仕掛け=プロジェクト

脱炭素に貢献するけど、脱炭素だけではない。
プロジェクトを通じて、
楽しい、かっこいい、ワクワクする魅力的な「変化」が起こっています。

今回は、「四条通をサステナブルのシンボルへプロジェクト」を始めた、地域環境デザイン研究所ecotone 代表 太田 航平さん(以下、太田さん)、京都市環境保全活動推進協会 井上 和彦さん(以下、井上さん)、有限会社ひのでやエコライフ研究所 山見拓さん(以下、山見さん)に、プロジェクトに対する想いについてお話を伺いました。

「四条通をサステナブルのシンボルへプロジェクト」の取組内容はこちら(https://doyoukyoto2050.city.kyoto.lg.jp/projects/shijostreet/)をご覧ください!

地域環境デザイン研究所ecotoneの事業にいたる背景

太田さん: 地域環境デザイン研究所ecotone(以下、ecotone)は、2001年から活動をスタートしています。最初、持続可能な地域や社会をつくるために、どちらかというとグローバルな活動をしていたメンバーが集まって政策提言をしていました。
当時私は学生だったこともあり、政策提言はほかのメンバーに任せて、僕らはローカルな仕組みづくりをして、それを広げていけたらいいと考えていました。
ecotone自体は造園の用語で「移行帯」(生態系が切り替わる境界)という意味です。循環型社会にシフトさせていくための仕掛け・仕組みづくりのための「移行帯」としての役割になればよいという意味があり、この名前にしました。
また当時、京のアジェンダ21フォーラムに関わっていました。そのワーキンググループの活動の一環で廃棄物の減量について考えて、まずは京都の地域のお祭りなどでローカルな実証実験としてリユース食器の取組を行っていました。その当時は作業場もなかったので、野外洗浄機とリユース食器を京エコロジーセンター内で保管させてもらいながら活動をしていました。その後、徐々にその取組が広がり、今は事業収入を得ながら他の取組の仕組みづくりに投資できる体制となりました。

 

 

京創ミーティング参画の動機・懸念・期待感について

太田さん: すでに多くの環境団体とのつながりはあったので、京創ミーティングでは環境面だけでない交流やつながりが生まれること、またこれまでにない機能を果たすのではないかと期待していますね。
懸念していたことは、やったことがない事例を進めるときにその推進力や覚悟も含めて誰がやるのか、さらにいろんな事例が各地である中でそれをどう京都にフィットさせるか。そして、さまざまな主体が関わる中で、それをマネジメント・管理する能力や事業化に向けた取組を創る力なども問われるのではないかといったところですね。

— このプロジェクトも、もともとは商店街の電力の再エネ化を目指すものでしたけれども、関係者の調整が難しかったという面もありましたよね。

太田さん: そうですね。主体が商店街側であれば、もっとやりやすかったかもしれませんが。外部からの提案ということもあり、まず商店街の内部事情の理解や関係性の構築を進めるのが、時間的にも体制的にも難しかったと思います。

 

 

プロジェクトの成果やその達成度について

太田さん: まずはプロジェクトを通して、四条通に店舗があるパタゴニア京都さんとのつながりや広がりを感じられたこと、そのような環境意識の高いプレーヤーがいること、このプロジェクト以外での連携の素地ができたことは良かったと思います。
祇園祭の提灯を再エネで点灯させるという取組には、今年はTERA Energyさんの長刀鉾の提灯の再エネ化の取組も始まったこともあり、いろんな事業者が参入するようになりました。祭りという非日常の中での取組になりますが、これが広がれば日常の議論の中でもつながってくると思うので、そのきっかけを創れたというのは良かったと思います。

— なるほど。いきなり商店街の再エネ化とまではいかなかったけれども、そのきっかけとして、祇園祭での提灯の再エネ化を実施できたのですね。今後大きな変化につながることを期待したいと思います。
山見さんはアドバイザーとして、今回のプロジェクトに関わっていただきましたが、成果についてどう思われますか。

山見さん: 今回のプロジェクトで、事業者さん側が再エネに切り替える気運がもっと高まれば良かったと思いますが、なかなかそれは難しかったということが課題として残りました。ただ、地域の方に祇園祭の提灯が再エネで点灯できるんだということを実際に認識してもらえたことは良かったと思います。
また仲間を増やすために、この取組を発信することが大切だと思います。京創プラットフォームのメンバーやその他の事業者の方が、その発信を見て、私ならこう支援できたのにと思う人がいるかもしれないので、そうやって仲間が増えると嬉しいですね。

—  祇園祭の再エネ導入の実働を担っておられた井上さんはどうですか。

 

井上さん: 祇園祭が夜間であることもあり、再エネが活用されていることが目に見えにくいという問題がありました。いろんな形を模索した中で、一番実現できる方法を検討しました。その結果、再エネ電力を契約している事業者の方に充電の協力をしていただき、ポータブル電源で提灯を点灯するという形になりました。
この取組は商店街の方へ間接的ではありますが、まずは「できるんだ」ということを示せたのではないかと思います。また、二つの山鉾保存会の皆さんには、好意的にご理解とご協力をいただいています。

 

 

事務局の支援による市民の変化や今後の事業展開について

太田さん: 祇園祭ごみゼロ大作戦のボランティアの方は、再エネ化もやっているんだという認知につながったとは思いますね。
プロジェクトの取組は、少しずつ広がっていると思いますね。まだ商店街へのアプローチは難しいかもしれませんが、祇園祭ごみゼロ大作戦のボランティアの中には経営者の方もいたりするので、そのつながりの中で広げていける可能性がある気がします。

 

 

今後の京創プラットフォーム事務局に期待することは

太田さん: 僕らは環境活動をメインとした事業なので、0から1を創っていますが、多くの事業者は可視化された課題に対して、「自分たちは何ができるか」という視点で参加されていると思います。なので、コーディネーターや事務局側がもっと可視化させる作業や次に起こる動きを伝えることに取り組むと、いろんなきっかけになると思います。

 

 

市民に伝えたいメッセージ

太田さん: 四条通には店舗に再エネを導入しているなど、環境に配慮したこだわりの店舗があるので、ぜひ探してみてください。そして、このような取組が広がるように一緒に取り組んでいきましょう。

(インタビューは2025年9月に実施しました。)


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