伏見連続講座特別編にて、ワークショップを開催しました!
京都市脱炭素先行地域の取組の中心となっている伏見エリアにおいて、「合同会社KYOTOVEGAN」代表の玉木千佐代氏を講師に招き、動物由来成分不使用の食事の体験、食を通じた脱炭素型のライフスタイルを考える「菜食と気候変動」について学ぶワークショップを開催しました。
今回のワークショップは、地域住民など11名の方にご参加いただきました。
まず、事務局から京都市の気候変動や京創ミーティングに関する説明を行いました。気候変動の現状を身近に感じてもらいつつ、カーボンニュートラルの実現に向けて京都市と企業・団体・市民が協働で実施している京創ミーティングの内容と実証中のプロジェクトについてお話しました。
実証中のプロジェクトのひとつとして、菜食対応のメニューを提供する店舗の見える化プロジェクトを進めている「合同会社KYOTOVEGAN」代表の玉木千佐代氏より、菜食と自然のつながり、菜食と脱炭素ライフスタイルの関係、日常生活に菜食を取り入れる方法について、情報提供いただきました。お話のあとには、動物由来成分不使用のツナサンドと大豆スープの試食をいただき、参加者の皆さんから美味しい!どこで売っているの?という声がありました。
講師からの話に、参加者からは積極的に質問いただき、活発な質疑応答となりました。
<質疑応答>
Q:ベジタリアンやヴィーガンだと、特にタンパク質などの栄養が不足するのでは?
A:海苔、納豆、ブロッコリー、ひよこ豆など、タンパク質を多く含む食品がある。いろいろなものを少しずつ食べると良い。
Q:お肉を食べないと元気や力が出ないのでは?
A:ヴィーガンの友達やアスリートがいるが、問題なく元気に活動している。ただし、お肉は少量でたくさんのタンパク質を摂取できる点で便利である。
Q:60代になると、骨粗しょう症予防のためにタンパク質を摂るように言われるが、タンパク質の少ないヴィーガン食への移行が心配である。
A:ヴィーガンのアスリートもいるので、それほど心配する必要はないと思う。最近はタンパク質が豊富なヴィーガン食材も増えているので、タンパク質の多い植物性食品を調べてみると良い。
Q:ヴィーガンとプラントベースの違いは?
A:ヴィーガンは過激な思想のイメージを持たれることがある。そのイメージから距離を置くために、プラントベースという言葉が出てきた。
その後、2~3名ずつのグループに分かれ、「菜食を友人や家族に広めていくためには、どのような取組が必要か」について話し合いました。
最後に、グループで出た意見を全体で共有し、講師からフィードバックをいただきました。
<グループワーク>
- 成長期の子どもがいるため、栄養不足にならないか心配である。まずは自分で試してみることから始めたい。
- ヴィーガンという言葉だけを広めるのではなく、ヴィーガンはおいしいことを入口にすれば広がるかもしれない。
- 環境問題と菜食の関係が理解できた。このような講座を実施することが大切である。京都市の部局連携により、食育に関する活動を進めていくとよい。
- 地元の京野菜を旬の時期に食べるとよい。ヴィーガンの食材が生活圏で手に入るようになればよい。
<講師からのフィードバック>
- まずはヴィーガンに興味を持っていただくことが大事である。子供の食は、子供の判断や意見を尊重すべきである。
- 若い人たちはヴィーガンについて自分で調べて行動を起こしている。その時代やその時の価値観を受け入れられる環境を作るのが私たち大人の役割であり、そういう大人が増えてほしいと思う。
すべてのアンケート回答者の皆さんがこのワークショップに参加することで、脱炭素ライフスタイルを実践したいと思ったと回答されました。
参加者からは、以下のような感想がありました。
<アンケート> ※一部抜粋
- 自宅でも簡単にできる、おいしい菜食レシピがあることを知った。
- 講演を聴いて、今まで考えてもいなかった環境問題とヴィーガンが結びつくことを知り納得できた。
- スーパーでの買い物に、ヴィーガン商品を取り入れてみようと思った。
- 動物性食品を取らない食生活にバリエーションをもたせてバランス良くしたい。
- 健康管理という面でも、食生活を肉食に偏らず菜食を中心とした食生活を実践したい。
今後も、脱炭素に関わるワークショップを企画しますので、ぜひご参加ください!